合成床版
合成床版とは、建設費の縮減・省力化構造の床版となっています。
床版パネルには鋼板を使用し、主桁と一体化した高性能、高耐久性、それに加えて建設工期の短縮、作業の安全性、高品質を追求しています。
上記要求を満足するため開発されたのが、型枠兼用の鋼板パネルとコンクリートにより構成されている合成床版となります。
合成床版歴史
鋼板パネルとコンクリートの組み合わせた床版は歴史が深く、明治35年に架設した橋梁が日本最古となっています。
その後日本では、昭和54年首都高で採用されましたが、コスト高いため特殊条件での採用に限られていました。
平成9年を契機に「公共工事コスト縮減のための新行動計画」により合理化橋梁に、長支間の高耐久性床版が求められるようになった。
合成床版が注目を浴びたのは、平成9年から実施された共同研究により各試験により高耐久性床版と評価された。
構造・特徴
合成床版は、底鋼板にリブなどを適切に配置し、コンクリートと一体化された分離しない構造となっています。
底鋼板は、型枠であると同時に、床版の引っ張りに抵抗する部材となり又、形鋼や鉄筋により補強され、曲げ・せん断鋼性を与えた製品となります。
上記構造により、強度耐久性にも優れPC床版と同等以上の耐久性を保持し、ひび割れに対してもRC床版同等のひび割れ制御が出来ています。
構造は、床版厚さが薄くコンクリートの減量化又、床版に鋼板を使用するため桁部の鋼材量の減量が図れます。