令和6年度 北海道開発局優良工事等表彰式において局長表彰を3部門で受賞しました。

令和6年度北海道開発局優良工事等局長表彰式が令和6年7月30日(火)、札幌第1合同庁舎で執り行われ、北海道開発局長 坂場武彦様より局長表彰ならびに技術者表彰を3部門で受賞いたしました。
北海道開発局では、工事または業務に関し特に成績優秀であり、他の模範として推奨するに値すると認められる場合に、当該受注業者および技術者を表彰することとしております。工事部門では、2023年度に完了した工事1,371件の中から創意工夫や困難な条件を克服し、顕著な成績を上げた工事31件が選ばれました。

今回受賞した3工事のうち、河川部門の「石狩川改修工事の内 北村遊水地豊里東工区周囲堤工事」は、石狩川中流部に新たに整備される北村遊水地の一部周囲堤を造成した工事であり、北村遊水地は戦後最大規模である昭和56年8月上旬規模の洪水流量を流すことを目標として整備が進められています。
当工事は、道道岩見沢月形線や特別高圧線が隣接し、施工に細心の注意を要する箇所があることや隣接工事と工事用道路を共用することなど、調整事項が多く工程管理が困難な工事でしたが、各関係者と連携を密に図り、工期内で工事を完成させました。また、次年度の周囲堤盛土に向けた真空圧密工ドレーン打設は、位置や打設深について高精度の施工が要求されるため、ドレーン位置・傾きをリアルタイムで把握するシステムを導入することで出来型精度向上を図り、優れた成果を得られました。加えて、周囲堤盛土に必要な大量の土砂運搬に際し交通事故や農業施設破損を防ぐため、安全対策として「のぼり」や「規制ケーブル」など目視確認しやすい標識を設置し事故防止に努めました。さらに埃による営農環境への影響を抑えるため、散水・路面清掃車・敷鉄板など複合的な対応を行うことで営農環境の保全に務め、支障なく工事を完成させました。遊水地工事の代表的な視察箇所となるよう説明看板等設置による積極的な工事PRが職員の業務意識向上につながり、他の模範となり高く評価されました。

次に道路部門の「北海道横断自動車道 陸別町 分線改良工事」は、北海道横断自動車道のうち、小利別~陸別間の分線区間(未施工区間)の足掛かりとなる工事であり、今回施工区間の起点から終点までの工事車両走行ルートの造成を行い、次年度以降の同区間の施工に係る下地盤の形成を目的とした工事です。
当工事は不感地帯での施工でしたが、Wi-Fi環境を整備することで情報連絡体制を構築し、WEBカメラの活用により現場事務所や本社、発注者が遠隔で現場状況を確認できる環境を整え、効率的な現場運営につなげました。また、湿地帯の分布に対し調査から対策工の検討まで主体的に取り組んだことや、連続した急峻な地形での切盛土をICT施工で行い工程短縮につなげたこと、加えて休憩所をソーラーハウスとしてCO2排出量削減へ取り組んだことが高く評価されました。

次に農業部門の「芽室川西農業水利事業 帯広かわにし導水路建設工事」は、帯広区域=8,839ha、芽室区域=11,784haの受益地において、水需要の変化に対応した用水再編により新たに畑地かんがい用水を確保し、地域の農業生産の向上および農業経営の安定を目的として整備を行う工事です。
当工事は、山間部での限られた施工ヤードで長距離岩盤推進(355m曲線推進)を施工する工事でありましたが、BIM/CIMを用いた施工計画・推進機械設備の配置計画の立案や、夜間施工時の照度分布の検討等に活用し、円滑な施工につなげました。また、推進工に自動測量システムを採用することで掘進精度および日々の進捗率の向上につなげ、安全性を高めた上に工程を大幅に短縮させ、2か年にわたる工事を無事故で完成し、発注者ニーズに最大限応えたことで信頼と評価をいただきました。

このような賞をいただいた事に感謝するとともに、各工事に関係された皆様に厚く御礼申し上げます。
今後も更なる安全確保、品質管理の徹底、技術力向上を図るため、日々研鑽していきたいと思っております。

専務執行役員札幌支社副支社長 河原崎 直人

【河川部門】
工事名:石狩川改修工事の内 北村遊水地豊里東工区周囲堤工事
発注者:北海道開発局 札幌開発建設部
受注者:宮坂建設工業株式会社
監理技術者:藤原 孝浩

【道路部門】
工事名:北海道横断自動車道 陸別町 分線改良工事
発注者:北海道開発局 帯広開発建設部
受注者:宮坂建設工業株式会社
監理技術者:三森 雅弘

【農業部門】
工事名:芽室川西農業水利事業 帯広かわにし導水路建設工事
発注者:北海道開発局 帯広開発建設部
受注者:宮坂建設工業株式会社
監理技術者:樋渡 祐二