竹割型土留工法
1. 概要
本工法は、急傾斜地に構造物等を築造する場合に用いる土留め工法で、斜面上に吹付け方式で築造したリング状の鉄筋コンクリート製のリングビームをガイドとし、鉄筋補強工と吹付けコンクリートで周辺地山を補強しながら地山を垂直に掘り下げることを特徴とする土留め工法である。
2. 特徴
(1)従来技術、グラウンドアンカー併用親杭横矢板方式土留め工を用いた掘削工法と比較した場合
- 土留め杭や支保工が不要なため、鋼材の使用量が削減される。
- 重量物を取扱わないので、大型の建設機械が不要である。
- 掘削高さが大きくなっても、グラウンドアンカーの設置回数が増えることがなく施工性が良い。
- 土留めが円形であるため、現状の土圧バランスを大きく崩さない。
(2)従来技術、法付きオープンカット工法による掘削工法と比較した場合
- 長大な人工斜面が発生しないので景観を損なうことがない。
- 人工斜面の維持・管理費用が不要。
(3)本工法のメリット
- 必要最小限の面積での施工が可能になる。
- 掘削に伴う地山の変形を抑制し、施工中の安全性が確保できる。
- 広い施工用地を必要としないので、自然環境や景観に与える影響を小さくできる。
- 斜面の維持・管理費用が最小限となる。